プリセプターとしての業務は看護師として常勤勤務をした場合ほとんどが経験することになるだろう。働き始めたときには新人として先輩のプリセプターにお世話になると思うが、その数年後には自分がプリセプターとして新人教育を担うことになるのだ。
初めてプリセプターとなることを命じられた時、失敗を経験をする者も多い。うまく新人とコミュニケーションをとることができず、頭を抱えてしまうことも多いのだ。自分がこの職場を志望して新人として入った時のことを思い出し、うまく新人にもその魅力を伝えつつ、スキルも身につけさせようとしてみたものの、うまく歯車が噛み合わなくて疎遠な関係になってしまうことは珍しくない。
このときに意識した方が良いのは価値観の違いだろう。看護師として働き始める時に、何を目指しているかは人によって違う。看護学校で患者のために死力を尽くすべきだという教育を受けたり、医療チームで活躍する道を見出す必要があると教えられたりしても、それをそのまま自分の目指す道にして目指しているとは限らないのだ。
個々の価値観に合わせた教育を行っていくことは、プリセプターにとって重要なことだと言える。職場で要求されていることを適切に伝えて学ばせることは欠かせないとして、その教育効果を上げるためには新人の求めているものは何かを理解する必要があるのだ。それに合った形で教育をすすめる必要があるだろう。特に、自分と価値観に違いがあると、誤解による失敗を起こしてしまいやすいので注意すべきだ。